DevRelは対開発者であるため、諸刃の刃である一面を持っています。そのため企業によってはDevRelはじめたいけれど、二の足を踏んでしまっているというところも多いのではないでしょうか。そこで今回はDevRelにおいてやってはいけない事柄について紹介します。
最近ですとTwitterがこれをやってしまった感があります。人気のあるサードパーティアプリが出ると、それを買収したり類似のサービスを開発し、他の開発者を締め付けるような真似をしました。情報についても初期の頃に比べて徐々に絞っていき、アプリケーションにつき最大の利用者数も決めるなど、プラットフォーマーとして問題ある行動が多かったと言えます。
その結果、Twitterを利用してアプリを開発しようとする人自体が減り、Twitterの求心力低下にもつながったと言えます。先日、謝罪を行ったのは記憶に新しいところでしょう。しかし一回裏切られた開発者が彼らのプラットフォームに戻ってくるかどうかは定かではありません。
エヴァンジェリストとして活動する中で、自分たちのプラットフォームを推したくなる気持ちはよく分かります。しかし、開発者に対して不誠実な行動は結果として彼らとの信頼関係にヒビを入れることになります。自分たちのサービスが不得意としているところを正しく認め、用途によっては他社を勧めることも致し方ありません。
大事なのは開発者との中長期的な信頼関係の構築です。彼らを自分たちの輪の中にムリヤリ引き込むような行動は間違っています。
時々上から目線でサービスの説明をする方がいます。人は誰しも見下ろされるような口調で言われて嬉しい人はいません。何も下手に出ろというわけではありません。下手に丁寧な口調は彼らとの間に溝を作りかねません。
大事なのは開発者の目線で、彼らの理解できる言葉で語ることです。開発者に受け入れてもらえるような工夫をしなければなりません。それは相手の中にも飛び込むのが一番です。
エヴァンジェリストも会社の社員です。しかし、上から言われたからやっていると、それが言葉や態度に表れてしまうものです。そして、それは開発者に簡単に見抜かれてしまいます。サービスや製品に対する愛情は絶対に必要です。
エヴァンジェリストは自分の言動ひとつひとつが相手に見られているというのを意識すべきです。そして、それは製品やサービスの質として考えられていることも理解しなければなりません。半端な態度での対応は危険です。
DevRelはオープンソース・プロジェクトと同じでストップした瞬間から衰退がはじまります。衰退したサービスを盛り上げるのは、最初にリリースした時よりも難しいと言えます。一旦落ち目に入ったサービスはどれだけ頑張っても盛り上がることはないでしょう。
そのため発信は始終続けなければなりません。緩やかであっても右上りであれば、将来的に花開く可能性があります。そのタイミングがいつかは分かりませんが、日々の努力がなければ枯れて終わってしまうでしょう。
Apple、Google、Facebook、Amazonなどは常に新技術を研究し、開発者を魅了し続けています。DevRelを行う上で大事なのは開発者の目線を掴み続けることです。一時も他社に目をやる時間を与えず、魅力を磨き続けなければなりません。
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