そもそもDevRelをはじめたきっかけは約1年前、2014年3月の友人たちとのチャットから生まれました。確かEvernoteのエヴァンジェリストについて話が出た時だったと思います。
海外、例えばAmazon Web Services(AWS)やEvernote、Dropbox、Apple、Facebook、Googleといったテック系企業は日本においても非常にうまくサービスを行っています。逆に日本独自のサービスであったり、日本から世界へ進出したサービスというのはなかなかうまくいっていません。
市場が違うからと言ってしまえばそれまでなのですが、彼らの共通項として見えたのがエヴァンジェリストの存在でした。エヴァンジェリストは日本語で言えば伝道師でまさに自社製品、サービスを他の人たちに伝え、啓蒙する仕事になります。
日本でもAWSにおいてはエヴァンジェリストが集団で存在しますし、Googleもそうです。彼らが開発者とのつながりを形成し、サービスへのエンゲージメント(忠誠度)を高めているのです。多数の勉強会やユーザ会(JAWSとか有名ですよね)が自然発生的に生まれています。
なぜエヴァンジェリストの存在が大事かと言うと、海外サービスや新しいサービスが出きた時に積極的に触ってくれる存在、いわゆるアーリーアダプターと呼ばれる存在はITリテラシーの高い開発者だからです。彼らにアタッチすることでサービスを触れてくれます。さらに彼らはソーシャルサービス(Facebook、Twitter、Google+など)を利用している率が高く、ブログを持っていることも多いです。そういったメディアを通して発信された情報というのは第三者視点であり、公平な意見として他の人たちに受け入れられるようになります。
一点、問題があるとすればエヴァンジェリストがつとまるような存在というのは非常に希有だということです。話ができて、スライドが書けて、技術的なバックグラウンドがきちんとしていて、開発者界隈での認知度も高い存在というのはほぼいません。しかしどこの誰かよく分からない人がエヴァンジェリストとして話をしても誰の注目を浴びることもできないでしょう。
さらにエヴァンジェリストの技術スペックは非常に高いので、単に外部発信だけをさせておくのは勿体ないと考えられてしまいます。おそらく社内のプロジェクトに積極的に投入され、外部発信する暇もなくなってしまうでしょう。これでは本末転倒です。
そこでDevRelという枠組みを考えました。エヴァンジェリスト活動を100%コミットするのではなく、20〜50%くらいの割合で各サービスをまたいで参加します。それによって企業はコストを抑えつつ、エヴァンジェリストを用意することができるのです。
海外はもちろん、日本においてもユニークなサービスは数多く存在します。そういったサービスを人目に触れるところまで持ち上げるのがDevRelの目指すところです。今は世界中にサービスが溢れるほど存在します。そんな中では単に良いものを作るだけでは駄目で、積極的に発信するなど知ってもらうための努力が欠かせないのです。
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