DevRelConは現在、世界4カ国で行われています。イギリス(ロンドン)がオリジナルで、アメリカ(サンフランシスコ)、日本(東京)そして中国です。昨年は北京で、今年は蘇州で行われました。蘇州は日本語だとソシューですが、英語ではSuzho(スージョー)と言います。あまりに違いすぎてよく間違えました。蘇州は上海から車で約3時間くらいの場所にあります。上海空港から地下鉄(またはリニアモーターカー + 地下鉄)で上海駅まで移動して、そこから新幹線で蘇州までいく方法もあります。
現在のレートは1元が約17円となっています。中国ではQRコード決済が盛んですが、ほぼ中国人しか使えません…。日本人が使う場合には、中国国内の銀行口座を作るか、羽田空港または歌舞伎町にあるポケットチェンジを使う方法があります。ただポケットチェンジは10%くらいの手数料がかかるそうです。初日のホテルへの移動は空港から上海中央駅までバスで、22元でした。なお、初日のホテルはVisa/Masterが両方とも使えず、夜10時過ぎにATMまで駆け込む羽目になりました…もしここで下ろせなかったら泊まれなかったかも知れません…。
ちなみに大抵の人が英語を話せません。中国は内需が大きいので、英語を話す(外国人を相手にする)必要性が薄れています。これは去年、北京にいった時にも感じたことです。観光地(天安門など)行っても、中国人ばかりです。
蘇州までの移動が心許なかったので、前々日に上海入りしたのですが、チャーターした車で迎えに来てくれることになりました。そのため、前日の午前に車を待つことに。他の海外からの登壇者も同じ車に乗っていたので、彼らとだらだら喋りつつスピーカー向けのホテルに向かいました。上海の高速道路は時速120km制限のところも多いので、かなり飛ばします。道路はほぼほぼ問題ないですが、時々跳ねることもあります。
ホテルに移動した後は夜のスピーカー、主催者を交えた会食までは時間があったので、蘇州の街中まで移動して博物館に行ってみました。移動は中国版のUberであるDiDiが便利です。使い勝手はUberと変わりません。1時間くらい移動して30元くらいです。
蘇州博物館は無料なので、人は多めです。展示物自体はそれほど多くありませんが、細かく細工された芸術品は素晴らしいものばかりです。
蘇州は中国でも有数の美しい都市として知られていて、まるで昔の中国の映画のような情景です。水も自然も豊富です。
ホテルまでの帰りはDiDiがどうしても掴まらず、しょうがないので地下鉄とバスで帰りました。中国の地下鉄は手荷物検査があります。ちゃんと並んで乗るので、日本と変わらない感じです。ちなみに地下鉄が3元、バスが2元(本当は1元だったっぽいです)で帰ってこられたので、DiDiの30元に比べるとずっと安いですね。
この日はスピーカー、主催者による前夜祭がありました。蘇州料理は上海ともまた違うようで、中華街などで食べたことがないものばかりでした。味はどれも多いですが、とにかく量が多くてかなり残ってしまいました。ちなみに余った料理はホテルに着いたのが遅かったスピーカー向けにパックに入れて持ち帰りに。
DevRelConの会場はホテルから近いのですが、タクシーでさくっと移動しました。大学の図書館棟の一部屋を使っているのですが、巨大です。席自体で300くらいはあると思いますが、空きスペースがかなりあります。
ちなみに午前中の時点で参加者は100名くらいだったかと思います。
ランチを除いてみっちりとしたスケジュールで進んでいきます。中国ではブロックチェーンが盛んなようで、そのセッションも幾つかありました。NEOという仮想通貨が中国生まれとのことです。中国人はお金儲けが好きだから、というのは現地の中国人の言葉です。
隣に座っていたのは会場になった大学で教鞭をとっている方(上の写真で話している方)で、彼は次世代モバイルネットワーク(5Gなど)が専門とのことです。中国のモバイルネットワークは遅いと言っていました。実際、4Gな割に遅いなと感じることがよくあります。
ランチが終わって、午後もみっちりセッションが続くのですが、ランチが終わった時点で席に戻ってきた人が半分くらいしかいないように見えます。この時点でかなり悪い予感がしてきました。
私は最後のセッション、その後が私も参加するパネルディスカッション(DevRel、コミュニティ、そしてブロックチェーンという趣旨が分かっていないパネルディスカッション)なのですが、登壇の番を待っている間にも目の端はしに帰っていく人たちの姿が見えて、かなり気分が落ちてきます。
登壇に立った時にはおおよそ30名くらいの人しか残っていなかったのではないでしょうか…。席を並べたら、それこそ1,000人以上入れそうな会場の中で、300くらいある席にまばらに30人くらいが座っている状態で話すのは結構メンタルが鍛えられる感じでした。
なお、パネルディスカッションはなぜかなくなり、私の話が終わったらDevRelCon China 2018自体が終了となりました。実際、残っている人数を考えるとパネルディスカッションをやる意味って…という感じではありました。
カンファレンスはそこで終わって、一旦解散となりました。そして20時に再集合してアフターパーティーのバーに移動しました。参加者はおらず、主催者とスピーカーでのアフターパーティーでした。ちなみにバーにはカラオケマシンもあり、なぜかカラオケ大会になっていました。DevRelConにカラオケは付きものかも知れません。
翌日はDevRelCon Chinaの主催者が蘇州ツアーを企画してくれていました。US、EUそして日本のスピーカーが8名くらいで参加したのですが、皇帝の別荘(?)であったり、川下りなど、非常に興味深いツアーでした。ちなみに外国人(特に黒人のブライアン)は現地の人たちに囲まれて写真を一緒に撮られまくっていました。外国人がかなり珍しいようです。
ツアーが終わった後はホテルに戻り、それぞれ行き先に応じてタクシーに分かれて上海に戻りました。
そして、上海のホテルに戻った後、スピーカーの一人からメッセージが来て、近くのバーで飲んでいると。特にやることがある訳でもないので、DiDiで向かい、結果としてほぼ全員集合して飲んで食べてました。タクシーで別れた意味って…See youとか言った意味って…。
夜まで飲んで、ホテルに帰って、すぐに就寝しました。
この日は帰国日です。上海ではリニアモーターカーが走っていることは書いた通りですが、これに乗るために乗り口に行きやすいホテルにしておきました。ちなみにリニアモーターカーは英語ではMaglevと言います。
リニアモーターカーは50元ですが、飛行機のチケットを見せると40元になります(当日のチケットに限る)。ちなみにユニオンペイのマークしかありませんでしたが、Masterカードなども使えます。初日のホテルが使えなかったのでATMを探したのですが、見つからず。サービスセンターの人に聞いたらATMはないけどクレジットカードが使えると言われる始末でした。
リニアモーターカーは時間帯によって最高速度が変わります。私が乗った時間帯は300kmまででした。正直、300kmであれば新幹線と同レベルですね。また、上海のリニアモーターカーは常伝導という方式なので、1cmくらいしか浮かばないらしいです。日本のは超伝導で、10cmくらい浮かびます。速度的にも日本のが速いようです。それでも浮かぶ電車に乗ったのははじめてなので、なかなか良かったです。多少揺れますが、じゅうぶん楽しいです。
蘇州はMicrosoftもあり、IT系企業も少なくありません。しかし、それでも北京、上海に比べるとずっと少ないようです。雰囲気としては京都に近いかも知れません。来年は上海で開催を計画しているとのことで、1,000人集めると言っていました(去年、北京が終わった時には次回は3,000人集めると豪語していたのですが…)。
現地の中国の人と話した限りでは、中国国内で開発者向けにサービスを提供するケースはまだ多くないようです。外資系企業が大きなシェアを取っており、中国国内のエンジニアは消費者向けの製品やサービスを作る方が好きなようです。その意味ではDevRelの文化を理解してもらうのは今後に期待と言ったところかも知れません。
東京から2.5時間程度でいける中国は、高い可能性が感じられます。進出は一苦労すると良く聞きますが、それでも大きな市場があるのは間違いありません。DevRelはサービスを中国国内で知ってもらうのに役立つマーケティング施策になるはずです。
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