自社サービスの開発者コミュニティを作りたいという声は良く聞きます。そして作ったは良いけれど、なかなかうまくいかないという声もまた、良く聞きます。問題はコミュニティを定性的なものであると考えてしまい、雰囲気で運用するからでしょう。そのため、テコ入れが必要なのか分からなかったり、改善すべきポイントが見いだせなかったりします。
今回は開発者コミュニティを行う上で注視すべき項目を紹介します。
50人のイベントに1人しか登録がなければ、これは大きな問題です。この問題はなぜ発生するのでしょうか。
などが考えられます。多くの場合、コンテンツの問題に由来するようです。自分たちが発信したいことではなく、聴衆が聴きたいと考えるコンテンツを考えるべきです。コンテンツがあまりに特殊だったり、狭い領域に対するものだと、そもそも対象者が不足してしまっている可能性があります。
イベントがお金を取るものである場合、有料だと参加登録数は格段に落ちます。コンテンツに自信がある場合は、有料でも問題ありません。有料の場合、次の参加率が大幅に改善します。
50名登録したのに20人しか来ないとしたら、これも問題です。開発者コミュニティでは7割来れば御の字と行った声もありますが、個人的にはそうは思いません。少なくとも85%を最低ラインとすべきです(30人登録に対して25人参加)。この問題が発生する要因は以下の通りです。
とりあえず登録している人が多いのは、イベントを先着にしているせいです。そのため、行くか行かないかは別として、とりあえず登録するのです。そして後でゆっくり見直して、参加をキャンセルしたり、そもそも来なかったりします。この場合、受付をきちんと行って、NO SHOWを繰り返す人たちは参加拒否するようにします。
無料イベントは参加率が悪い傾向があります。無料であるために気軽に参加登録する反面、気軽故に行かなくても良いと考えてしまうようです。
以前に参加したことがある人、新規参加者の割合をみます。既存ばかり、新規ばかりのどちらも問題があります。だいたい既存:新規=6:4くらいで推移すると良いでしょう。詳しくはコミュニティの成長に見逃せない新規と既存参加者の割合についてを参照してください。
開発者の多くはTwitterアカウントを持っています。彼らのアウトプットによって、新しい人たちに情報が届くようになります。盛り上がっているコミュニティであれば、次回は参加してみたいと思わせられるでしょう。
ツイート自体の数も大事ですが、ツイートしている人の数も見ましょう。アカウントは持っているのにツイートしていない人がいるとしたら、そこには何かコンテンツの問題があるのかも知れません。
ブログやQiitaなどの参加レポートが増えれば、よりコミュニティの存在が広まっていきます。参加枠としてブログ枠をつける手もありますが、個人的なイメージとしてはあまりブログ枠で登録する人は多くない印象があります。むしろ参加者にイベント中、または最後にブログで感想を書いてくださいと頼んだ方が効果的に感じます。
参加者が多く、熱量が高く、そしてコンテンツが溢れるイベントほど開催頻度が高くなります。毎月、一ヶ月おき、三ヶ月に一度など、それはコミュニティによって変わるでしょう。大事なのは定期的に実施されることです。開催頻度は対象者の数によって変わります。無理にイベントを繰り返した結果、コンテンツが枯渇してしまったりしないよう注意してください。
イベントが楽しいと感じてもらえれば、懇親会に残る人の数は多くなります。さらに二次会まで残る人は熱量が高く、運営メンバーに誘える可能性があります。懇親会はイベント内容、二次会は参加者や運営メンバーが良いと残ってもらえる可能性が高いです。コミュニティはコンテンツだけではなく、人同士のつながりが大事です。懇親会はもちろん、二次会は特に人同士のつながりが強く表れるでしょう。
上記のような情報は定量的なものとして測定が可能です。そして、イベントの雰囲気などの定性的な情報も忘れず記録しておきます。こういった情報を記録しておくことで、参加率が低減しているのをいち早く掴んだり、開催頻度が落ちているのに気付けるようになります。ダウントレンドに入ってからのテコ入れは、一から作り上げる以上に大変なので早めの対処が必要です。
MOONGIFTでは開発者コミュニティ育成をサポートしています。御社のコミュニティマネージャとして、開発者コミュニティを育てます。コミュニティは最終的に自走を目指し、自立的な運営を行います。これからコミュニティをはじめたい、既存コミュニティに問題を抱えている方はぜひお問い合わせください。
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