マーケティングから考えるDevRel戦略(発信編)

マーケティングから考えるDevRel戦略(発信編)

マーケティングが何かというと、幾つかの答えがあるようです。

  1. 製品やサービスに関する情報を真に必要とする顧客へ届ける
  2. 宣伝せずに売れるための仕組みを作る

たぶんこのあたりがよく聞くところかと思います。そこで、この考え方をDevRelに適用した時にどんな戦略が取り得るのか考えてみます。今回は特に発信にフォーカスします。

適切なチャネルを使った適切な発信

マーケティングでは製品やサービスに関する情報を発信し、顧客に届ける必要があります。Googleにない情報は存在しないのと同義と言われるのと同じく、情報が届いていない製品は存在しないのと同じことです。

情報の発信方法として、従来では広告が一般的に行われてきました。チャネルは時代に合わせて変化していますが、概ね次のようなマスメディアが多かったと思います。

  • テレビ
  • ラジオ
  • 新聞
  • 雑誌

そこに新しいチャネルとしてインターネットが入ってきました。しかし、インターネットの場合はセグメントが細かく決められるので、全体としてはマスメディアである一方、対象はより細かくピンポイントに絞って届けられるのが利点です。配信対象を狭められれば、費用対効果が高くなります。

なお、現在Appleをはじめとして広告トラッキングへ反対する動きが高まっています。トラッキングが防止されれば、セグメントがぼやけてしまい、費用対効果は悪化するでしょう。

対開発者で考える

開発者は他の職種に比べるとコンピュータの利用時間が長く、インターネットサービスの利用率も高い傾向にあります。その結果、普段から浴びるように広告と触れ続けています。その結果、広告を単なるノイズとして捉えるようになり、自然とフィルタリングするようになります。

そのため、対開発者サービスにおいてインターネット広告は費用対効果が悪く、成果が得づらいものになっています。これはインターネット広告ビジネスが伸びれば伸びるほど、悪化していくことでしょう。

そこでDevRelでは発信チャネルとして、別なものを考えなければなりません。

チャネルのカテゴリ

チャネルを雑多に挙げていくとキリがないので、カテゴリごとに考えましょう。

インターネットで扱えるコンテンツ(メディア)は次の通りです。

  • テキスト
  • 画像
  • 音声
  • 動画

テキスト

テキストコンテンツの筆頭に挙げられるのがブログです。ドキュメントよりは手軽で、気軽に発信できるツールでしょう。自社ブログであれば、発信責任は自分たちにあり、責任範囲が最も広く自由度が高くなります。

ブログよりも更新頻度を落とす代わりに、より適切な内容が求められるのがドキュメントになります(ブログが適当で良いという訳ではありません)。APIドキュメントやチュートリアル、ヘルプドキュメントなどが該当します。

もう少し責任範囲を絞るとQiitaやZennといったサービスになるでしょう。外部サービスの場合は掲載して良い情報に制限がありますので、適したコンテンツを発信する心がけましょう。

さらに絞ると、外部のメディア(商用メディアなど)になります。外部のメディアに企画を持ち込む場合、その技術カテゴリーに対する深い知見や概要を適切に把握していなければなりません。しかし、そうした発信ができれば、自社やサービスをその市場における権威として認識づけられるようになります。

DevRelに限っていえば、ソースコードも大きなテキストコンテンツの一つになります。デモアプリ、Kitchen Sink(機能を網羅したデモアプリ)、ライブラリやSDKなどが含まれます。実際に動くソフトウェアのコードは、サービスの利用方法について学ぶ上で大事な資料になります。

画像

画像というとInstagramやPinterestを思い浮かべますが、こと開発者向けにおいて有効活用されている画像系サービスは皆無な気がします。Appleのように一般消費者向けに発信するには最適ですが、開発者には向かないでしょう。

もしあるとすれば、スライド共有サービスにおける画像としてのスライドでしょう。SlideshareやSpeakerDeckのようなスライド共有サービスでは、アップロードしたスライドを画像に変換した上で表示します。多くのサービスではテキスト化もしてくれるので、スライドをWeb検索で見つけやすくなります。

音声

音声の場合は、さらに2つに分けて考えられるでしょう。

  • リアルタイム
  • アップロード

リアルタイムな音声発信としてはTwitter SpacesやClubhouseを使った発信が考えられます。音声だけなので、発信側も聞く側も心理的な障壁は低い傾向にあります。

アップロード型としてはポッドキャスティングが考えられます。聞く側はポッドキャスティングを購読することで、より自分の好きなタイミングで聞けるようになるでしょう。開発者向けのポッドキャスティング(ネットラジオ)として有名なものは次のようなものがあります。

動画

こちらもまた、リアルタイムとアップロード型の2つが考えられます。とはいえ、どちらかに特化しているものは多くないようです。動画として最も有名なチャネルはYouTubeになるでしょう。

リアルタイムであればYouTube LiveやTwitch、Twitter Live Streamingが挙げられます。配信した後はそのままアーカイブとして残せるので、リアルタイム配信サービスはそのまま動画配信サービスとして使われることが多いでしょう。

ミックスする

Twitterは通常のテキストや画像の投稿、音声のSpaces、動画のLive Streamingと幅広くサポートしています。また、ブログの中にYouTube動画を埋め込んだり、スライドを埋め込むこともできるでしょう。

ハンズオンはベースになるコードをアップロードしておき、それを使って動画とともに展開されます。各メディアは独立して使うのではなく、ミックスすることで相乗効果が生まれたり、再活用できます。接触的に組み合わせましょう。

まとめ

発信は公式情報を開発者に届けるのに利用されます。開発者の心に刺されば、使ってみようと考えてくれるでしょう。開発者は1カ所にいるのではなく、様々な場所に存在します。彼らのいる場所へ、最適なチャネルを使ってコンテンツを配信するようにしましょう。


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